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よくある質問(Q&A)

スキンケアについて
アトピー性皮膚炎について
汗について
食物アレルギーについて
ニキビ治療について
女性の顔の肌のトラブルについて
メディラックスによるシミ・脱毛治療
紫外線対策について
食養生

スキンケアについて

Q1 スキンケアとは?
A1 皮膚には汗を出しての体温調節、外的刺激などから身を守るバリア機能、複雑なアレルギー監視機構により様々な刺激に対して鋭敏な反応をおこす働きなどがあります。バリア機能が壊れるとアトピー性皮膚炎などの皮膚症状が出やすくなります。スキンケアとはこのバリア機能を良い状態に保って肌のトラブルを予防することです。
Q2 皮膚のバリア機能とは?
A2 皮膚は外側から角質層、表皮、真皮、脂肪で成り立っています。角質層の外側に皮脂と汗が交じり合ってできた天然の保湿クリームである皮脂膜があります。この角質層と皮脂膜が外からの刺激やアレルゲン(アレルギーを起こすもの)の侵入を防いだり、皮膚からの水分の蒸発を防いで乾燥しないように働いています。また皮膚常在菌の働きで皮脂膜を弱酸性に分解して病原菌が入らないように守っています。これが皮膚のバリア機能です。
Q3 皮膚のバリアはどのくらいの厚さですか?
A3 角質層と皮脂膜からできているバリアは食品用ラップ1枚分の厚さです。非常に薄いので固いタオルでゴシゴシ擦ったり、爪で引っ掻いたりしたら破れます。その破れた穴からアレルゲン(ダニや食品などの抗原)やばい菌が入りやすくなってアレルギーなどを起こしやすくなります。
Q4 肌がみずみずしいのはなぜ?
A4 皮膚のバリアは皮脂膜、角質層の中の天然保湿因子と角層細胞間脂質の3つから成り立っています。皮脂膜が皮膚の内から外への水分の蒸発を防いでいます。天然保湿因子と角層細胞間脂質が皮膚の水分を保ってみずみずしい肌にしています。この3つの因子の働きによって肌は潤いのあるスベスベの状態になっているのです。
Q5 赤ちゃんと大人の皮膚は同じですか?
A5 赤ちゃんは大人に比べて肌が薄くて皮脂を作る能力が劣っています。赤ちゃんの皮膚の皮脂量や水分量は大人の1/4~1/5ほどです。赤ちゃんの肌は一見スベスベに見えますが、本当はすごい乾燥肌なのです。この乾燥肌の状態は思春期まで続きます。そのため思春期までの子供さんは大人と同じ感覚で体を洗うと肌荒れが生じてしまいます。また年をとると年々、皮脂の分泌が悪くなり、再び乾燥肌へと戻っていきます。
Q6 肌の洗いすぎや掻き過ぎは皮膚にどのような影響を及ぼしますか?
A6 洗いすぎや掻き過ぎは皮膚のバリアを破ってしまいます。そのため、皮膚からの水分がどんどん蒸発して乾燥肌になります。また外からの細菌などやアレルゲン(アレルギーを起こすもの)が入って化膿したり、アトピーなどのようなアレルギーを起こしやすくなります。さらに掻くことで皮膚の神経が皮膚表面にまでせり上がり、わずかな刺激でも強い痒みを感じるようになります。
Q7 乾燥肌だけのときは治療が必要ですか?
A7 乾燥肌は単に「うるおいが少ない肌」というだけではありません。「炎症準備状態」です。引っ掻いて皮膚を傷つけたり、乾燥すると、皮膚からは炎症を起こす物質が出てアレルギーを起こします。保湿剤などで乾燥肌をケアするだけでその物質の産生は抑えられます。乾燥肌のときこそ、しっかりケアをしておくのが重要です。
Q8 スキンケアのポイントは?
A8 正しい洗い方と保湿です。間違った洗い方は皮膚のバリアを傷つけてしまいます。生活環境の変化でほとんどの年代の方の肌は乾燥しています。そのために保湿して潤いを保ち、傷ついたバリアを補修することが大切です。
Q9 正しい洗い方は?
A9 充分に洗浄剤を泡立てて優しく洗うことが基本です。実際には以下のことに注意してください。
①洗浄剤は使用方法通りに使う。薄めて充分に泡立てて軽く洗う。濃すぎる洗浄剤は皮膚の保湿成分を奪ってしまう。
②充分に泡立てて手や綿のタオルで軽く洗う。網目のタオルやスポンジなどはバリアを破壊しやすいので使わないこと。
③耳の後ろ、わき、首、肘・膝の内側など汗の溜まりやすいところを丁寧に洗う。
④シャンプーは泡立てて、指の腹で優しく洗う。けっして爪を立てて洗わないこと。
⑤しっかり流して洗浄剤を残さないようにする。
⑥体拭きは擦らずにタオルで押し当てて水分を吸い取らせるようにする。
Q10 保湿の仕方は?
A10 入浴後や朝などにたっぷりと全身に保湿剤をつける。特に入浴後は皮膚がふやけていて保湿剤の吸収がよいので、入浴後すぐに外用するのがよい。薄くつけても効果が弱いので注意。特に首や肘・膝の内側など皮膚が薄い部位や背中やわき周囲など皮膚が擦れやすい部位は充分に保湿する。
Q11 保湿剤はどんなものがいいか?
A11 どんな商品でもかまいません。保湿効果が高いのはセラミド成分が入っているものがよいが、外用してみてしっくりくるものならどれでもよいでしょう。尿素成分のものは刺激性があり、皮膚のバリア機能を損なう恐れがあります。夏はローションタイプ、冬はクリームタイプがつけやすい。
Q12 保湿剤はいつ外用するのがいいですか?
A12 入浴後は皮膚の水分量が増えていますが、時間とともに分単位で減少します。入浴後のまだ肌が湿っているときに保湿剤を外用すると皮膚が潤った状態が長く続きます。

アトピー性皮膚炎について

Q1 アトピー性皮膚炎の生活指導は?
A1 アトピーの人の肌は乾燥肌で、皮膚のバリアが薄く、破れた状態です。さらに掻いてバリアはボロボロになっており、細菌なども入りやすくなっています。皮膚の神経表面にせり上がって過敏になっています。洗浄剤で優しく洗って清潔にし、保湿剤をたっぷりとつけて壊れたバリアを修復することが大切です。
Q2 アトピー性皮膚炎の夏のスキンケアは?
A2 夏は汗の季節です。汗には様々な成分が入っていて、これがアトピーの炎症を悪化させます。こまめにシャワーなどで汗を落とすことが大切です。夏は昼だけでなく、夜寝ている間の発汗も多いので、まず朝起きたらシャワーをして汗を落とす。そしてべたつきにくいローションタイプの保湿剤をつけましょう。
Q3 アトピー性皮膚炎の冬のスキンケアは?
A3 冬は空気が乾燥しているばかりでなく、皮膚の皮脂分泌量も夏の1/3くらいに減少して乾燥肌がますますひどくなります。また入浴温度も高くなるために皮脂が強く取られてしまいます。入浴時の洗い方をより優しくすることが肝心です。そしてしっとりしているクリームタイプの保湿剤を充分につけて乾燥から肌を守ることが大切です。
Q4 アトピー性皮膚炎などに良い食事は?
A4 バランスの良い食事が望ましい。たとえば①大豆など根菜類や海草の多い食事(味噌汁、煮物など)、②魚料理が多く、肉類が少ない、③砂糖の使用が少ない、④インスタント食品やスナック菓子を食べないなどです。つまり昭和30年代の食事(和食)です。肉類は体内で炎症物質に変換されますが、魚類は炎症を抑える物質に変わります。砂糖が多いと肌が荒れやすくなります。スポーツドリンクには多量の砂糖成分が入っていますので気をつけましょう。 根菜類や海草はミネラルなどが豊富で体によいです。
Q5 アトピー性皮膚炎の人はかゆみ止めの内服薬は飲み続けるべきですか?
A5 アトピー性皮膚炎の人はかゆみが生じやすく、また掻くことで症状が悪化します。これは正常の人に比べてかゆみに対し非常に敏感になっているからです。かゆみ止め(抗アレルギー剤)はかゆみを一時的に抑えるだけでなく、わずかのかゆみ刺激に対して敏感になっている体質をも抑える働きがあります。そのため、かゆみがなくても飲み続けることで敏感さがとれて、肌を正常の状態に保つことができます。
Q6 食物アレルギーと湿疹治療は関係があるの?
A6 湿疹病変があれば、皮膚のバリアが破壊されており、そこからアレルゲン(アレルギーを起こすもの)が入ってアレルギーを起こしやすくします。患者さん宅のホコリから卵、牛乳、小麦などのアレルゲンが検出されたという報告があります。皮膚が荒れている乳児が床を寝転がれば、荒れた皮膚から食物性アレルゲンが侵入して食物アレルギーを起こしやすくなります。まずは皮疹をよくすることが大切です。
Q7 皮膚を引っ掻いたり、カサブタを剥ぎたくなりますが、いけないことでしょうか?
A7 皮膚を引っ掻いて傷をつけると皮膚のバリアーが破れます。さらに皮膚から炎症を起こす物質の産生が増し、さらに喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギーに関与するIgE抗体の産生も高まります。
カサブタを剥いだり、掻いて傷を作ると、その傷からの出血を止めるために血小板が皮膚へ集まります。この血小板からも炎症物質が出てかゆみが強くなります。
「引っ掻いたりカサブタを剥ぐ」という行為は炎症の連鎖反応を引き起こす行為ですのでやめましょう。かゆみ止めなどの内服やステロイド外用剤などを使用して掻かないことが大切です。
Q8 アトピー性皮膚炎の治療にとって大切なことはなんですか?
A8 ①保湿を十分にして皮膚のバリアーを正常に保つこと。
②掻くことをやめて、炎症の連鎖反応を止める。
③ひどいときはステロイド軟こう・プロトピック軟膏などを積極的に使用して炎症・皮疹を早く鎮静化させる。

汗について

Q1 汗って?
A1 汗の働きは体温調節や保湿(バリアー形成)、殺菌作用などです。人間は一日中汗を出して体温調節と保湿を行っています。この汗は自覚されないので「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」と呼ばれています。「汗をかかない」と言う方がいますが、人間は生きている限り汗をかいています。
Q2 汗をかくとかゆくなるのはなぜですか?
A2 通常の汗は皮膚と同じ弱酸性で皮膚を保湿する働きをしています。しかし、大量に出た汗は通常の汗よりもpHが高くなっているので(中性~アルカリ性に傾いている)皮膚には刺激的です。そのためにかゆみや皮疹がでますので、汗をかいたときは濡れたタオルやシャワーなどで早めに汗の成分を取り除きましょう。
Q3 アトピーなどの乾燥肌の人の汗はどうなっていますか?
A3 アトピーの人は汗の管(汗管)が詰まりやすくなっていて、汗が十分に出てこないために乾燥肌になっています。そのために肌のキメが粗くなっています。詰まった汗が汗管の途中から皮膚の中に漏れ出て炎症を起こしてかゆくなります。かゆみを起こすヒスタミンなどの炎症成分は汗の分泌を抑えるためにさらに汗が出にくくなって乾燥します。汗が出ないことの悪循環が起きているのです。かゆみ止めの抗アレルギー剤を飲んでヒスタミンの分泌を抑えることも重要です。
Q4 汗を出させるのに効果的な方法はありますか?
A4 アトピーの人は汗でかゆみなどがひどくなるので、汗をかかないような生活をしがちですが、むしろ汗を強制的に出して汗のつまりを取り除くことが大切です。運動やサウナなどで汗を出すのもいいですが、足湯や半身浴が効果的です。汗を出すことで肌のキメが整ってきます。しかし、汗をかきっ放しにするとかゆくなりますので、汗をかいたら早めに流しましょう。
Q5 保湿剤などで汗の出方は違ってきますか?
A5 ワセリンや馬油などの油分の多いものは汗の出るのを抑える作用があるので保湿剤としての使用はよくありません。白色ワセリンは不純物が多いので長期間の使用で「油焼け」をして肌の色素沈着を起こしやすくなります。白色ワセリンを日光に当てると色が変化するのは不純物のためです。医薬品の中ではヒルドイドクリームが汗のつまりを取り除く効果が非常に強いことが研究で証明されています。しかし、独特の臭いと軽い刺激感がありますので好まれない方もいます。ヒルドイドソフトは若干効果が弱いようですが、臭いなどは少なく使いやすい薬剤です。ジェネリック商品との効果の違いは論文として発表されています。

食物アレルギーについて

Q1 食物アレルギーとは?
A1 特定の食物を食べたときに湿疹、じんましん、ショックなどを起こす病気です。症状は食べてすぐに出る場合と数時間後に生じる場合があります。特殊な例として、小麦などを食べて運動をすることでショック(血圧が急激に下がって倒れてしまう)になることもあります。
Q2 乳児に離乳食を始めたいと思っています。食物アレルギーがあるか、検査をするとわかりますか?
A2 食物アレルギーの検査には血液検査やプリックテスト(食物の汁を少量皮膚に刺して反応をみる)などがあります。しかし、血液検査をしただけで、どんな食物が合わないかがすぐにわかるものではありません。「この食物を食べたときに皮疹が生じた」ので、「本当にこの食物にアレルギーがあるか確かめましょう」という検査です。血液を検査したら、すべての食物から体に合わないものを見つけ出す検査ではありません。まず食べてみて異常がなければ検査をする必要はありません。もし症状が出る食物があれば、それが原因か確かめることができます。
Q3 血液検査で色々な食物に対して陽性になりました。すべて食事制限すべきでしょうか?
A3 血液検査で陽性になっても、その食品を食べることができる人もいます。偽陽性と言います。実際には血液検査で陽性の人のうち、本当に食べられない人は20~30%くらいです。一回だけ症状が生じて、次に食べたときに症状が出ない場合はアレルギーではありません。まずは食べてみて何らかの反応(湿疹やじんましんなど)が出なければ、制限する必要はありません。しかし、これまで特定の食品でじんましんやショックなどが出た方は厳密に食事制限をした方がいいでしょう。ひどい場合にはショックや気道閉塞などを起こして重体になることがあります。
Q4 検査でいくつもの陽性所見が出ていましたので、すべて除去していました。体に悪影響はありますか?
A4 検査所見だけですべてを除去すると、乳幼児期の成長に必要な栄養が十分に取れていない可能性があります。体の発育状態をみる成長曲線というものがあります。無理な除去食を続けると、成長が止まってしまい、成長曲線からはずれてきます。しかし、本当に食べられないものだけを除去し、十分な栄養が取れるようになれば、ある程度体の成長は戻ってきて成長曲線の正常範囲内に入ってきます。しかし、体の成長が止まるとともに脳の重量の成長も止まります。食事を再開しても脳の重量は本来の成長曲線に戻ることはないとの報告があります。これが将来、どのような影響が出るのかは不明です。
食物の除去をする場合には医師の指導のもとにしてください。自分の思い込みだけで除去をすると子供の成長に悪影響を及ぼしかねません。気をつけてください。
Q5 食物アレルギーはどのようにしておきるのでしょうか?
A5 食物アレルギーは荒れた皮膚から生じることがわかっています。荒れてバリアーが破れた皮膚から食物の抗原(アレルギーを起こす成分)が入ってアレルギーを発症します。口の周りの肌荒れがひどいと食物がついてアレルギーになりやすいです。母親の母乳からアレルギーになることはありません。話題になりました「お茶石鹸」による小麦アレルギーがよい例です。洗顔をするだけで小麦アレルギーとなり、小麦の摂取でショックになられた方もいました。食物アレルギーの予防はアトピー性皮膚炎の治療と同じで、バリアーのしっかりしたきれいな肌を保つことです。
Q6 食物アレルギーはなおりますか?
A6 一部の食物以外は治療や年齢を重ねることなどにより原因食物を食べられるようになります。悲観的になる必要もありません。しかし、自分の思いだけで食事制限をしたり、制限の解除をすると危険ですので、焦らずに専門の医師の指導に従ってください。
Q7 果物などを食べると口の中がイガイガしてかゆくなります。食物アレルギーでしょうか?
A7 口腔アレルギー症候群(OAS)です。花粉アレルギーが原因です。花粉と食物の間には抗原(アレルギーを起こす成分)が似ていて交差反応を起こすことがあります。ある花粉にアレルギーを起こす人が、その花粉と似た抗原を持つ食物を食べると症状が生じます。自宅の部屋に置いていた花に反応してOASになられた方がいました。どのような食品で症状が出るかを記録しておくと、原因の花粉を見つけることができます。
Q8 食物から作られた化粧品類は安全な気がしますが、どうでしょうか?
A8 石油などの工業用製品から作られた化粧品類は危なくて、食品から作られるものは口に入っても安全だから、安心と言われる方がいます。本当にそうでしょうか? Q5にも書きましたが、「お茶石鹸」による小麦アレルギーのように安全と思われていた小麦によりアレルギーになってしまうと、いっさいの小麦食品が食べられなくなります。パンなどだけでなく、揚げ物などもすべてです。しかし、工業用製品などでアレルギーになっても普段の生活で遭遇することが極めて少ないので、むしろ安全なのかもしれません。「食物から作られるから絶対に安全」とは言い切れません。

ニキビ治療について

Q1 ニキビはどうしてできるの?
A1 原因は大きく分けて3つ、①皮脂の分泌亢進 ②毛穴の出口部分(毛漏斗部)の角化異常③ニキビ菌の増殖が考えられています。
①皮脂の分泌亢進 
活性型の男性ホルモンや黄体ホルモンにより皮脂の分泌が高まる。そのために思春期や月経前にニキビができやすくなる。
②毛穴の出口部分(毛漏斗部)の角化異常
男性ホルモンなどの影響により毛穴の出口部分が角化して狭くなり、皮脂が詰まりやすくなる。
③ニキビ菌の増殖
毛穴の中にはニキビ菌がいて、詰まった皮脂を餌にして増殖して炎症・化膿を起こします。
Q2 ニキビの種類は?
A2 俗にいう「白ニキビ」と「赤ニキビ」に分けられます。
「白ニキビ」は面皰(めんぽう)といい、毛穴が詰まって皮脂が溜まっている段階のものです。
「赤ニキビ」は見た目通り、ニキビ菌の増殖などにより炎症がひどくなり、赤く固くなり化膿した状態です。ひどくなると「おでき」のようになることもあります。
Q3 ニキビ治療は?
A3 抗菌剤内服、アダパレン、過酸化ベンゾイルや抗菌剤の外用、ピーリングなどの治療方法があります。抗菌剤の長期使用による菌の耐性化(薬が効かなくなる)が懸念されますので、当院では漢方などの内服を組み合わせて、なるべく抗菌剤の使用を必要最小限にしています。漢方などの内服を併用することで新しいニキビができにくくなります。
Q4 アダパレンってなに?
A4 アダパレン(商品名ディフェリンゲル)はビタミンA 誘導体である外用レチノイドです。他の疾患の治療に使われる内服用のレチノイド(アダパレンではない)には催奇形性が報告されています。アダパレンを外用しても血中への流出がほとんどありませんので問題はないとされていますが、一応妊婦さん、授乳中の方は使用できません。
Q5 アダパレンの作用は?
A5 アダパレンは毛穴の角化異常を正常化して、毛穴の詰まりを改善しニキビを治す薬です。小さい面皰(めんぽう)なども治しますので使い続けることで新しいニキビができにくくなります。毛穴の詰まりをとるために少し皮膚をはがす作用(ピーリング効果)があるため、使用後2週間くらいは皮膚がはがれてガサガサになったり、ヒリヒリ感などの刺激がほとんどの方にみられます。使用前に十分な保湿が必要です。この刺激感が強く出るために使用を断念される方もいます。
Q6 過酸化ベンゾイルってなに?
A6 過酸化ベンゾイル(商品名ベピオ)は外国では定番のニキビ治療薬です。やっと日本でも使えるようになりました。アダパレンと同じようにピーリング効果があり、毛穴のつまりを取り除きます。さらに活性酸素による強力な殺菌効果がありますので、これまでの治療で耐性化したニキビ菌にも効きます。アダパレンと同様にまれに刺激感が出る方がいますのでご注意ください。髪の毛などに付着すると脱色される恐れもあります。皮膚は脱色されません。
Q7 ニキビの内服治療は?
A7 当院では漢方を使用しています。漢方は一人一人の体質により使う薬が異なります。症状により2種類の漢方薬を使うこともあります。漢方はニキビにだけ効くのではなく、体全体の体調を整える働きがありますので、肩こり、便秘、生理痛なども改善されることもあります。
Q8 ニキビのスキンケアは?
A8 スキンケアは①毛穴の詰まり・汚れをとる。②毛穴をつまらせないことの2つが大切です。
①洗顔料を十分に泡立てて、泡がつぶれないくらい軽く洗う。
ゴシゴシ洗っても毛穴の汚れは取れない。洗い過ぎたり、スクラブ洗顔を毎日すると肌が乾燥し傷んで毛穴が詰まりやすくなる。
②洗顔した後は十分に保湿をする。
洗顔により皮脂をとり過ぎると、かえって皮脂の分泌が促すことになる。保湿することで抑えられるし、毛穴の詰まりを予防できます。
③朝の洗顔料の使用は自分の肌の調子と相談して決めましょう。
脂が多いなら洗顔料を使用し、冬で肌が乾燥しているならぬるま湯で洗うだけで十分。
④ニキビを気にしていつも触っていると毛穴が詰まりやすくなります。
Q9 ニキビのときの化粧方法
A9 ニキビを隠そうとして厚化粧をすると、かえって毛穴がつまりやすくなり、ニキビを悪化させます。なるべく薄化粧がいいです。その場合、メイクのポイントを目元や唇にし、相手の視線をニキビ以外へはずす工夫も必要です。
髪の毛先が肌に当たるような髪型はなるべく控えましょう。毛穴を刺激して毛穴がつまりやすくなります。

女性の顔の肌のトラブルについて

Q1 目の周りの肌が荒れてかゆくなります。どうしてでしょうか?
A1 まぶたの皮膚は頬の皮膚の約1/3の厚さしかありません。そのために乾燥しやすく、外部からの刺激に弱いのです。花粉や涙などの刺激や擦ってしまうことで荒れてきます。女性の方は目の周りの化粧(アイライン、アイシャドー、マスカラ、アイプチなど)をすることでさらに荒れやすくなります。また化粧の洗い残しも原因となります。
Q2 朝起きたときにまぶたが赤く腫れてしまいます。なぜでしょうか?
A2 何らかの原因で目の周りの皮膚が荒れてしまったときに化粧水などが沁みることがあります。多くの方は沁みることでさらに「潤わさないといけない」と考え、さらにつけて刺激を与えてしまいます。その結果、炎症が強くなるばかりか、夜寝ている間のかゆみとなって掻いてしまい、赤く腫れてしまいます。まぶたの皮膚は顔の他の部位と違って皮膚の線維が詰まっていませんので、強くこすることで腫れやすくなります。また寝ている間の掻く行為は自制が効かないために強い力で掻いてしまいます。
Q3 まぶたのかゆみを伴う赤みにはどうしたらいいでしょうか?
A3 刺激を与えないこと。かゆみ止めなどの内服をして掻かないこと。沁みる化粧品は中止して保湿剤を十分につけて乾燥を補う。弱めの外用剤をつけて擦らないこと。
Q4 まぶたのトラブルの予防法はありますか?
A4 化粧の洗い残しがないように十分に洗い落とす。専用のクレンジングなどを使うのもいいです。強くこすって洗わないことが大切です。洗顔後にアイクリームなどを使って十分に保湿をしてください。涙などを拭くときもこすらないように。
少しでも荒れが気になり始めたら、目の周りの化粧を控えて刺激を与えないようにし、十分に保湿してください。

メディラックスによるシミ・脱毛治療

Q1 メディラックス治療って何ですか?レーザー治療とどこが違いますか?
A1 フラッシュランプという機器を使った光治療です。レーザーは光の波長が一つであるのに対し、フラッシュランプは多くの波長を含んだ光治療です。レーザーほどの出力が強くありませんので、「シミ」などを取り除く効果は強くありません。しかし、フラッシュランプ治療は「くすみ」「きめの粗さ」「ニキビ肌」などの肌質改善や脱毛効果があります。治療翌日には化粧のノリはよくなります。
Q2 シミ治療はエステとはどう違うの?
A2 医院の場合はあくまでも治療です。同じフラッシュランプの機器を使っていたとしても、機械の性能は異なります。医療行為ですのでエステでは医院と同じ強さの機械は使えません。また皮膚科専門医がその人の肌質、シミの状態に合わせて治療内容を細かく変えます。つまりオーダーメイドの治療です。
Q3 メディラックスでのシミ治療は受けられますか?
A3 現在ではシミ治療の新規受付はしておりません。レーザー治療の方が有効な「シミ」の方の受診が増え、メディラックスによる治療の限界を感じています。また出雲市内でレーザー治療を専門としたクリニックができましたので、新規受付を終了としました。これまで治療を受けられた方でご満足いただけている方は引き続き治療ができます。もし十分なご満足がいただけなかった方にはレーザー治療をお勧めしています。
Q4 脱毛治療はできますか?
A4 顔、腋窩、腕やひざ下などの脱毛治療をしています。毛根の生え変わりがありますので数回の治療が必要です。完全脱毛ではありませんが、個人差があり治療後生えにくくなった方もいます。メディラックスは肌質改善の作用がありますので脱毛後の毛穴が目立ちにくくなります。

紫外線対策について

Q1 なぜ紫外線がいけないのでしょうか?
A1 地上に届いている紫外線には2種類、つまり波長の長いA紫外線(UVA)と波長の短いB紫外線(UVB)があります。UVAは皮膚の老化であるしわやたるみの原因に、UVBは赤くなる日焼けや皮膚癌などを起こします。紫外線を浴びるとメラニンが増えてシミが増えます。
Q2 紫外線対策は夏だけでよいのでしょうか?
A2 UVBは春から秋にかけて、特に夏に強くなります。夏の日焼けが赤くなるのはこのUVBのためです。UVAも春から秋までずっと強く降り注ぎますが、冬でも夏の1/2~1/3はあります。春の日焼けが黒くなるのはUVAの仕業です。つまり紫外線は一年中降り注いでいますし、晴れた日は勿論、曇りや雨の日でも降り注ぎます。紫外線対策は一年中、どんな天気のときでも必要です。
Q3 紫外線対策の方法?
A3 紫外線防止剤(日焼け止め)には効果の強さ(SPF、PA)が表示されています。紫外線の強さ、浴びる時間、紫外線にあたるとすぐに赤くなりやすい肌かなどを確かめて最適な日焼け止めを選びましょう。
日焼け止めは1回つけただけで一日中効果が持続するわけではありません。どんなに強い日焼け止めでも汗などで落ちてしまいますので、2~3時間おきにこまめに塗りなおすことが必要です。
Q4 紫外線防止剤の付け方に秘訣はありますか?
A4 大人でも子供でも紫外線防止剤(日焼け止め)を付ける前にはまず保湿剤をしっかりつけて、皮膚を保護してから日焼け止めをつける。外出から戻ったら石鹸で丁寧に洗って日焼け止めを落とした後、保湿剤をつけて荒れた皮膚を保護しましょう。子供さんの日焼け止めは石鹸で簡単に洗い流せるタイプのものがあります。子供には子供用を使ってください。

食養生

Q1 食養生とは?
A1 食養生とは食生活を見直すことによって体の中から病気・体質を変えていこうとする考え方です。アトピーなどのアレルギー疾患が20数年前から急増しています。昭和30~40年代から食生活など生活習慣が大きく変わってきました。人間の遺伝子的な変化が短期間で起きたとは考えにくく、アレルギー疾患の増加に食生活の変化が関係しているのかもしれません。
Q2 皮膚と食養生の関係は?
A2 皮膚と消化管は体の外と中にあるものと考えがちですが、皮膚から口~消化管~肛門~皮膚と一連につながっています。極論すれば皮膚が内側にめくれこんで管になって体の中を通っているものが消化管と考えることもできます。皮膚も腸も免疫反応の敏感な臓器です。漢方学的には皮膚を強くするためには消化管が良い状態にしないといけません。皮膚と消化管(腸)は切っても切り離せない大事な関係にあります。
Q3 食養生にとって大切なものは何ですか?
A3 油と腸内細菌です。油(脂質)は体の細胞膜を作ったり、ホルモンを合成したり,炎症に関係するものを作ります。腸には皮膚以上にリンパ節やリンパ球が多く存在しアレルギーにとって重要な臓器です。その腸内環境を左右するのが腸内細菌です。
Q4 体によい油(脂質)は?
A4 近年アレルギー疾患が増えてきました。昔の食事と最も変わった点は油(脂質)~肉の摂取量です。油の中には色々な脂肪酸がありますが、その中でも大切なものに不飽和脂肪酸の中のリノール酸(ω6)とα‐リノレイン酸(ω3)があります。昔の日本の食事はリノール酸とα‐リノレイン酸のバランスがよかったのですが、今の食事はリノール酸が多くてバランスが崩れています。
Q5 リノール酸(ω6)とは?
A5 リノール酸(ω6)は穀物や植物油、肉などに多く含まれていて、最近ではコレステロールを下げる働きがあるとして推奨されています。リノール酸(ω6)は細胞膜など体を作るのに大切ですが、1日に必要な量はご飯2杯分くらいです。さらにスナック菓子や揚げ物、サラダドレッシングなどを摂取すれば必要な一日量をはるかに超えます。リノール酸は体の中で代謝されてアラキドン酸となり、炎症を起こす成分に変わります。リノール酸の取りすぎは癌、アレルギー疾患、動脈硬化、うつ病などを引き起こすと言われています。しかし、全く肉を食べないと免疫細胞(NK細胞)の働きが悪くなりますので程度問題です。
Q6 α‐リノレイン酸(ω3)とは?
A6 α‐リノレイン酸(ω3)は根菜類や葉菜、エゴマや魚介類に多く含まれています。α‐リノレイン酸(ω3)は代謝されてエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などになり、炎症を抑える働きがあります。EPAやDHAが体に良いというのは健康食品のコマーシャルで有名です。
Q7 体によい油(脂質)の取り方は?
A7 現代の日本の食事はリノール酸(ω6)がものすごく多くなっています。特に子供たちの魚離れは顕著で、肉しか食べない子供たちも増えています。さらに多くのお菓子を間食として摂っているので益々リノール酸(ω6)過多になっています。野菜や魚介類にα‐リノレイン酸(ω3)が多く含まれていますので、バランスの良い食事、昔の和食のように野菜や魚が多くて、なるべく肉やサラダ油などの使用が少ない料理が一番なのです。エゴマにはα‐リノレイン酸(ω3)が多く含まれていますので、料理のトッピングに使用することもよいでしょう。
Q8 腸内細菌とは?
A8 腸の中には1000種類以上の細菌がいて、総重量は1~1.5キロほどになり、大便1gの中に6000億~1兆個の菌がいます。乳酸菌を代表とする善玉菌とウェルシュ菌を代表とする悪玉菌、選挙の無党派層のような日和見菌(ひよりみきん)がいます。日和見菌は常に優勢な菌の味方をします。善玉菌が多い時は善玉菌として、悪玉菌が多い時は悪玉菌として働きます。赤ちゃんの腸は善玉菌の乳酸菌ばかりですが、年を取ってくると腸も老化して悪玉菌が増えてきます。老人の大便の臭いがきついのは悪玉菌のためです。
Q9 腸の中の免疫環境
A9 腸には体内の免疫細胞の70%がいると言われているほど、免疫学的に重要な臓器です。その腸内で悪玉菌が増えると免疫反応が強くなってアレルギーや癌などを起こしやすくなります。
Q10 腸内環境に良い食事とは?
A10 善玉菌、特に乳酸菌を増やす食事が一番です。乳酸菌といえばヨーグルトを思い浮かべることでしょう。乳酸菌には動物性と植物性があります。ヨーグルトなどは動物性ですが、胃酸に弱く、ほとんどが生きて腸までは届きません。しかし死んだ乳酸菌も善玉菌を助ける効果があります。植物性は納豆や漬物、みそなどの発酵食品に含まれ、胃酸に強く生きて腸に届きます。繊維質の食品は善玉菌を増やす餌になります。昔の和食は発酵食品が多く、根菜類などの繊維質の食材が豊富で、しかもα‐リノレイン酸(ω3)が多い魚介類を中心としていましたので、アレルギーには最高によい食事です。肉を多く食べると悪玉菌が増えます。
Q11 現代の子供たちの食事の問題点は?
A11 最近の子供たちは肉や揚げ物が好きで、スナック菓子などがよく食べる傾向にあります。魚介類は骨があるために敬遠されているようです。つまりリノール酸(ω6)とα‐リノレイン酸(ω3)のバランスが極端に悪いようです。昔から言われているように「肉を食べたら、同じ量の野菜を」などの栄養のバランスが大切です。
Q12 総合的に理想の食養生は?
A12 伝統的な和食が一番です。 リノール酸(ω6)が多い魚介類や根菜類、発酵食品(漬物、みそなど)を中心とした料理で、肉類、砂糖がやや少なめの食事です。砂糖を多くとると肌が荒れます。肉類を一切摂らない菜食主義はかえって免疫能を落として癌などを起こしやすくします。バランスのよい食事が一番です。
Q13 この食養生で臨床的に変化を証明することができますか?
A13 腸内細菌を専門にして研究されている先生はご自身が花粉症になられたときにヨーグルトを1日300g食べてアレルギーが完治したとの報告があります。私山田も以前は重症の花粉症がありました。20年前に肉や油を減らし、魚・野菜とエゴマを多く摂る食事に変更しました。今ではほとんどアレルギー症状がなくなりました。アトピーや花粉症などのアレルギーは食事で改善できると信じています。

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